芸名、バンド名の商標登録の必要性について(基本)

こんにちは、AIS弁理士事務所の井上です。東京都杉並区で商標専門の弁理士をしています。

ここでは、私の事務所に非常に依頼の多い「芸名」「バンド名」「ユニット名」などの商標登録について、基本となる事項をまとめました。

(1)芸名やバンド名も一種の商標となり得ますので、商標登録をしたほうが安全です

芸名を単に「名乗る」だけでしたら、それは商標とは言えません。例えば、ABCという芸名の方が、口頭でABCと名乗る行為とか、名刺にABCと記載する行為は、商標権侵害とはなりません。しかし、ABCという名前をCDのジャケットに大きく表示したり、大きくポスターに表示したるする場合、これは、一種の商標と解釈できます。

ですから、芸名やバンド名も、できれば商標登録したほうが安全ということになります。

(2)芸名、バンド名の商標登録は、トラブル防止の意味合いが強いです

商標登録には、お金がかかります。印紙代だけで4万円〜、弁理士に依頼すると、それに弁理士の報酬が加わります。それでは、それだけのお金を払って芸名やバンド名を商標登録して、得られるものはなんでしょうか? それは、安心してその芸名を使い続ける権利を得ることです。

日本でも世界でも、芸名の権利については、まだそれほど裁判例などが蓄積しておらず、正直なところ、芸名やバンド名を巡る権利については、将来的にどのような法律トラブルが起こりえるのか、専門家でも完全には分からないところがあります。中には、商標登録をしていても避けられないトラブルもあるかと思います。しかし、日本に関して言いますと、日本は訴訟を好まない文化ですので、商標登録という確固とした権利を持っているだけで、圧倒的にトラブルをブロックすることができると考えられます。

(3)芸名やバンド名のトラブルには大きく2パターンあります

一つ目は、外部の人が、その芸名やバンド名を商標登録してしまう場合です。この「外部の人」というのは、必ずしも同業者とは限りませんので、偶然、そのような事態に陥ることもあります。

二つ目は、内部でのトラブルです。例えば、所属している事務所とアーティストのどちらで芸名やバンド名について権利を持つか、揉めることがあります。音楽活動がうまく言っている場合はそれほど問題にならないのですが、うまくいかなくなってきて、アーティストが事務所を辞めることを考え出したようなタイミングで、事務所が勝手に芸名・バンド名の商標登録をしようとするケースが見られます。

また、バンドやユニットのメンバー間でも同じようなことが起こることがあります。

※商標登録について疑問や不安のある方は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

質問事項を記載するのが難しい方は、「商標登録の事で相談したい」という程度の簡単な書き方でも結構です。こちらから、ご連絡を差し上げます

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