こんにちは、東京都杉並区で商標登録専門の弁理士をしています、井上です。
他人が私と同じ商標を商標登録しているようなのですが、業種が違えば大丈夫ですか？というご質問を良くいただきます。
業種が違えば基本的には大丈夫です。
商標登録は、その「商標」を、何の「業種」に登録するの？
という形で、商標と業種をセットにして登録します。したがって、商標登録された後に発生する商標権（独占権）の範囲も、登録した「業種」の範囲となります。
したがって、例えば、「ABC」というレストランの名前が商標登録されているとしても、あなたが「ABC」という健康食品を販売するぶんには問題ないことになります。
しかし、きちんと調べなければ全く安心はできません。
しかし、「ABC」を商標登録している会社が飲食会社だからといって、「ABC」を「飲食店」の分野だけで商標登録しているとは全く限りません。
将来的に同じブランドで健康食品を売ることを見据えているかもしれません。そういう場合は、すでに、「健康食品」で権利を押さえている可能性があります。
どの業種で権利を押さえているかは、特許庁のデータベースできちんと調べないと分かりませんので、そこは安心せずにきちんと調査しましょう。
今大丈夫でも、近々、業種を追加する可能性があります。
また、特許庁のデータベースで調べた結果、現在は「ABC」は「飲食店」についてしか商標登録されていなかったとします。
しかし、それでも安心できません。後から業種を追加するということは、ままあることだからです。
例えば、あなたが、「ABC」という名前で健康食品の販売を始めた場合、インターネットで「ABC」と検索すると、「ABC」のレストランに交じって、「ABC」の健康食品が表示される異になるかと思います。それを見た飲食会社が、あなたの「ABC」が将来邪魔になるかもしれないと考え、早めに「健康食品」分野の権利を取得するということは良くあることです。
安心するには、自分が早めに商標登録するしかありません。
このように考えると、どうしても、「安心するには自分が商標登録するしか無い」という結論にいたります。その中でも、緊急性の高いものと、低いものがあります。
その辺りの緊急性や優先度の判断は、当方が一番得意とするところですので、ぜひ、お気軽にご相談ください。
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