商標の普通名称化とは?

こんにちは、東京都杉並区で商標登録専門の弁理士をしています、井上です。

商標の普通名称化とは、最初は特定の事業者が独自に使用していたオリジナルの商品名やサービス名が、広く知れ渡って不特定多数の人に使用されるようになることで、もはや、特定の事業者のものとは認識されなくなることを言います。

また、裁判所や特許庁において正式に「普通名称化した」と判定された場合、その名前について商標権を持っていたとしても、その商標権は無力となります。他人がその名前を勝手に使っても、やめさせることができなくなるのです。

普通名称化した商品名の例

例えば、エスカレーター、ホッチキス、キャタピラー、ホームシアター、ポケベル、サニーレタス、巨峰、など。

これらは、最初は、特定の事業者の商品名でした。

最近のちょっとショッキングな話としては、オーストリアにおいて、ソニーのWalkmanが、普通名称化したものと認定されたようです。

普通名称化の弊害

普通名称化するということは、その商品名やサービス名が、相当有名になっているということです。これは、一瞬良いことのように思えるかもしれませんが、そうではありません。

その商品名が有名になったことで現時点ではビジネスがうまくいっているわけですが、普通名称化してしまうと、もはやその商品名はブランド力を失います。

「有名だから売れる」という状態では無くなってしまうのです。

また、インターネット社会においては、普通名称化の問題は、超有名商標に限ったことではなくなりました。

次回は、有名でない商標の普通名称化について解説します。

<次回:有名でない商標の普通名称化>

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