2016/01/18

芸名に関する取材を受けたときの話

 

こんにちは、東京都杉並区で商標登録専門の弁理士をしています、井上です。

以前、とある週刊誌からとある歌手の芸名に関する取材を受けました。

 

 

確か記者の方のご質問は、

 

「◯◯さん(歌手)が事務所を移籍した場合、今の芸名を使えなくなる可能性がありますか?」

 

というもの。

 

僕はこの件について得に何も知らないので、一般論としてご回答しました。

芸名が使えなくなるケースとしては、2パターン考えられます。

 

 

(1)事務所によって芸名が商標登録されてしまっている場合

 

この、一つ目については、専門家の間でも色々な議論があります。おそらく、現在の法律では、芸名を「名乗る」だけであれば、商標権侵害にはならないので、必ずしも芸名を変える必要は無いでしょう。

 

しかし、今回の週刊誌から取材があったような有名人は、その芸名がすでに一種のブランド名となっています。その芸名は、ロゴになったり、パッケージに大きく表示されたり、色々な形で使われます。このような使用は、おそらく商標権侵害に該当することになるでしょう。

 

 

(2)契約書によって事務所をやめた後の芸名の使用が禁止されている場合

 

こちらのケースは、(1)よりも危険です。基本的に、契約にしたがわざるを終えないと思います。

 

余りに不合理に長い期間芸名の使用が禁止されている等があれば、裁判をすれば覆すことができるかもしれませんが、それもなかなか大変なことです。

 

 

 

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2016/01/08

ボカロ作家の方から音楽プロダクションとの契約に関するご相談

こんにちは、弁理士の井上です。東京都杉並区で音楽家の法律支援サービスをしています。

 

先日、ボカロ作家の方から契約書のご相談がありました。ボカロ作家からのご相談というのはなかなか珍しくて、良い経験になりました。

 

 

 

音楽プロダクションとの契約書を見てほしい

 

音楽プロダクションに所属するときは、最初に「専属マネジメント契約書」を結ぶのが通例です。契約書の名前は、単に「マネジメント契約書」といったり、「タレント契約書」といったり、「アーティスト契約書」といったり、いろいろですが、基本的な内容は、だいたい共通するものです。

 

契約書は、たいてい、音楽プロダクション側から提示されますので、音楽家の方から、「正式に契約書にサインする前に契約書の内容をチェックしてほしい」というご相談はよくあります。

 

 

 

音楽プロダクションとの契約書とは言えないです・・・

 

今回、ボカロ作家の方からご相談を受けて、契約書を見せてもらったのですが、これは少々驚きました。

 

内容が良い悪い以前の問題というか、ただの一般的な業務委託契約書程度のことしか書いておらず、音楽業界独特の取り決めが全く書かれていませんでした

 

例えば、今回の場合はボカロの作家さんなので、著作権の帰属の話は必須ですが、「著作権」という言葉すら記載されていませんでした。その他、印税の分配や、利益の分配なども、全く記載されていませんでした。

 

 

 

私が契約書を見てわかること

 

音楽業界の契約書はとても専門的で、弁護士であっても、詳しくない人は、きちんとしたものを作ることはできません。

 

ですので、契約書の内容に不備があったり足りない事項があるのは、必ずしも責めることはできません。

 

しかし、インディーズの音楽プロダクションの契約書をたくさん見ている私としては、契約書を見ると、ある程度、その事務所のカラーのようなものが見えてきます。

 

あまりにいい加減な契約書を提示する事務所は、経営の方も、いい加減な傾向が見えます。

 

 

 

契約内容について交渉できるでしょうか?

 

音楽家の方から、よくあるご質問として、「実績のない新人音楽家の立場で、契約内容について交渉できるでしょうか?」というものがあります。

 

これは、交渉する項目にもよります。報酬の条件などはそれほど交渉する余地はないかもしれません。

 

ただし、契約内容が不明確であるとか、本来あるべき契約事項が入っていないとか、そういう指摘をした時に真摯に対応してくれない事務所は、あまりお勧めできません。

 

社長の人柄が見える気がします。

 

 

 

音楽プロダクションとの契約書に不安のある方は、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。ご相談を承ります。

 

<お問い合わせはこちらから>

 

 

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2016/01/02

芸名を所属事務所が勝手に商標登録してしまいました(音楽家からのご相談)

こんにちは、東京都杉並区で商標登録専門の弁理士をしています、井上です。

 

先日、結構売れているロックバンドのお客様から、「所属事務所が勝手に芸名を商標登録してしまったのですが、どうしたらよいでしょうか?」というご相談をいただきました。

 

 

今回のケースはちょっと事情が特殊で、このロックバンド(仮にAバンドとします)が、所属事務所を辞めて別の事務所に移籍しようと考えて事務所に相談したところ、芸名を勝手に商標登録されたという話です。

 

 

 

やはり、他人に商標権を取られるのはけっこう問題

 

現状の法律上の解釈として、他人(今回でいうと事務所)に商標登録されてしまったとしても、Aバンド自身が「普通に芸名を名乗る」ことはできるとされています。

 

しかし、この法律上の解釈は、かなりグレーなものがあります。「普通に」という判断が非常に難しいためです。

 

Aバンドのように、ある程度売れている音楽家であれば、ポスターやCDのジャケットなどに、その芸名を大きく表示し、一種のブランド名として使用することがあります。

これは、もう「普通に名乗る」という範疇ではなくなってしまい、商標権侵害に該当する可能性が高いです。

 

そうなると、やはり、Aバンドが、所属事務所に勝手にバンド名を事務所に商標登録されてしまったということは、無視できない事実といえます。

 

 

 

商標権者が強いという現実

 

もう一つ、Aバンドの所属事務所が、「Aバンド」というバンド名を商標登録して、Aバンドが事務所を移籍した後に、その商標権に基づいて、「Aバンドという名前を使用するのをやめてくれ」といったら、現実問題として、Aバンドは反論できるのか、という問題があります。

 

このような指摘をされたときに、本気で反論するならば、弁護士や弁理士などの専門家に依頼する必要があります。そうすると、決して安くないお金がかかることになります。

 

そういう意味で、やはり、警告する事務所側は、警告されるAバンド側より立場が強いといえます。

 

 

 

バンド名が全国的に有名な場合の解決方法

 

実は、商標法には、他人の有名な芸名などを、その芸名の主の許可を得ずに、勝手に商標登録することはできないというルールがあります。

 

Aバンドはけっこう有名なバンドでしたので、事務所が勝手にしてしまった商標登録の取消を求めることができる可能性があります。私からは、そのようなアドバイスをしました。

 

最近ではこのルールは結構厳しくて、所属事務所であっても、勝手にアーティストの芸名を商標登録できないようになってきています。

 

ただし、これはあくまでも「有名」な芸名の場合です。経験上、「有名」の基準を満たすかの基準は、かなり曖昧な気がします。

 

 

 

芸名の商標登録に関して疑問などがありましたら、お気軽にお問い合わせフォームからご連絡ください。専門的な話なので、質問事項がなかなかまとまらないかもしれません。そういう場合は、「芸名の商標登録に関して質問があります」という程度の書き方で結構です。

こちらから、ご連絡を差し上げます。

 

<お問い合わせフォーム>

 

 

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